ドライ(ポリエステル)Tシャツへのシルクスクリーン|確認すべき点とサンプルの見方
ドライ(ポリエステル)Tシャツにもシルクスクリーンは刷れますが、綿のTシャツと同じ感覚で進めると確認漏れが出ます。見るべき点は、色の移り・伸ばしたときの割れ・熱の影響・刺繍の生地のつれの4つです。
どれも品番・ボディ色・柄・加工の組み合わせで出方が変わるため、「起きる」「起きない」を先に決めることはできません。サンプルで確かめる項目として扱います。
スポーツ大会、イベントスタッフ、ジムのユニフォームなど、汗をかく場面でドライTを選ぶ方に向けた確認手順です。
ドライTシャツで確認が増える理由
ポリエステルは、綿とは糸の性質も染め方も違います。そのため、プリントや刺繍で見るところが少し増えます。
- ポリエステルの染料は熱で動きやすく、ボディの色が刷った色ににじみ出る場合がある
- 熱をかけると生地が縮む場合がある
- 生地が薄く伸びやすい品番では、刺繍で生地が引っ張られることがある
実際に、掲載品番のPOT-104とFDT-100の供給元の商品ページには、「熱をかけると縮む場合がある」「熱加工によりブリード(染料のにじみ出し)を起こす可能性がある」と記載されています。この記載を前提に、加工先と確認を進めます。
綿とドライの風合いや用途の違いは、綿Tシャツとドライ(ポリエステル)Tシャツの違いで解説しています。
ポリエステル生地で確認する項目の表
次の表を、加工先との確認やサンプルの検品にそのまま使えます。
| 確認項目 | 何を見るか | 確認のタイミング |
|---|---|---|
| 色の移り | 白や淡い色の柄に、ボディの色がにじんでいないか | サンプル・量産の初回 |
| 伸びたときの割れ | 柄の部分を横に伸ばして、ひびが入らないか | サンプル |
| 熱の影響 | 柄の周りの縮み・てかり・波打ち | サンプル |
| 刺繍のつれ | 刺繍の周りの生地が引っ張られてしわになっていないか | 刺繍サンプル |
| 洗濯後の状態 | 上の4つが洗濯後にどう変わるか | サンプルの洗濯テスト |
色の移りは「濃いボディ×淡い柄」で目立ちやすい
色の移りは、赤や紺などの濃いボディに白い柄を刷るような組み合わせで目に入りやすい現象です。淡いボディ×濃い柄なら気にならないことも多いので、組み合わせで確認の重さを変えます。
ボディ色を複数展開する場合は、色ごとに確かめるかどうかも相談して決めます。
刺繍は生地の薄さと図柄の密度で見る
ドライTにロゴを刺繍したいという相談もあります。薄い生地に密度の高い刺繍を入れると、周りの生地がつれてしわになることがあります。
大きさや密度を調整するか、刺繍をプリントに替えるかは、刺繍サンプルを見て決めます。刺繍とプリントの使い分けは刺繍×シルクスクリーンのページにまとめています。
掲載品番のドライボディ
掲載品番のうち、ポリエステル100%のドライボディは次のとおりです。数値はカタログ上の設定で、色数・サイズは発注前に在庫と照合します。
| 品番 | 目付・色数 | サイズ |
|---|---|---|
| POT-104(ファイバードライTシャツ) | 140g/㎡・21色 | 110・130・150cm、S〜5XL |
| FDT-100(ファンクショナルドライTシャツ) | 135g/㎡・17色 | 120〜150cm、XS〜XXXL |
| POV-109(ファイバードライビブス) | 140g/㎡・9色 | 150(JL)・L・XL |
POV-109はPOT-104と同じ生地のビブスです。チームで揃える場合に、TシャツとビブスでPOT-104の生地を共通にする組み方もあります。品番どうしの比較はドライTシャツの品番比較で見られます。
サンプルで見るポイント
ドライTのサンプルは、届いたらすぐ眺めるだけでなく、着る場面を想定して手を動かします。
- 明るい場所で、柄の縁に色のにじみがないかを見る
- 柄の部分を横にゆっくり伸ばし、戻したときのひびを見る
- 柄の周りの生地に縮みやてかりがないかを、裏からも見る
- 刺繍がある場合は、周りの生地のしわを見る
- 想定する洗い方で洗い、1〜4をもう一度見る
洗濯テストの進め方と記録表は、シルクスクリーンのひび割れ・剥がれに載せています。何を不良とするかは、注文前とサンプル承認の時点で合意して記録に残します。
よくある質問
ドライTシャツにシルクスクリーンはできますか?
刷ることはできますが、品番・ボディ色・柄の組み合わせで確認する点が変わります。使いたい品番と柄を伺い、加工先と確認します。
ドライTシャツに刺繍は入れられますか?
図柄の大きさや密度によっては生地がつれることがあります。刺繍サンプルで仕上がりを見てから決めます。
綿とドライ、どちらがプリント向きですか?
一概には言えません。用途(汗をかくか、普段着か)と柄を先に決め、候補の品番でサンプルを比べるのが確実です。
相談時に送っていただくもの
次の3つが分かれば、加工先で確認する項目を整理してお返しできます。
| 送るもの | 例 | 未定のとき |
|---|---|---|
| 使いたいドライ品番 | POT-104の赤・紺 | 用途だけでも可 |
| 柄の画像と刷る位置 | 背中に白1色の文字 | 手描きのラフでも可 |
| 用途と洗い方 | 大会の参加賞、家庭で洗濯 | 分かる範囲で |
まとめ
- ドライTにもシルクスクリーンは刷れるが、色の移り・割れ・熱・刺繍のつれを確認する
- 掲載のドライ品番には、熱による縮みと染料のにじみの可能性が供給元に記載されている
- 濃いボディ×淡い柄は色の移りが目に入りやすいので、組み合わせで確認の重さを変える
- サンプルは伸ばす・裏から見る・洗うまで行い、不良の基準は注文前に合意する
使いたいドライ品番と柄を送っていただければ、加工先で確認する項目をまとめてお返しします。品番が決まっていなくても、用途を伺って候補から一緒に考えます。全国どこからでも無料相談のフォームかLINEで相談でき、返信は原則3営業日以内です。