Tシャツのデザインを外部に頼むときの依頼書|加工に合うデータを受け取る条件
デザイナーにTシャツのデザインを頼むときは、加工方法・色数の上限・実寸・ボディ色・納品形式の5つを依頼書に書いておきます。これが抜けると、見た目は良くても加工に使えないデータが届き、作り直しになることがあります。
デザイナーが紙や画面向けの仕事を中心にしている場合、Tシャツの加工の制約を知らないこともあります。依頼する側が条件を先に渡すのが近道です。
ここでは、そのまま写せる依頼書のテンプレートと、データを受け取ったときの確認表を示します。
依頼書に書く5つの条件
まず、デザインの自由度を決める条件を伝えます。加工方法が決まっていない場合は、候補を書きます。
| 条件 | 書くこと | 抜けると起きること |
|---|---|---|
| 加工方法 | シルクスクリーン・刺繍・両方 | グラデーションなど再現しにくい表現が入る |
| 色数の上限 | 例:インク3色まで | 版が増え、費用と日程に響く |
| 実寸 | 例:胸・幅25cm | 拡大縮小で細部がつぶれる |
| ボディ色 | 白・黒など全色 | 濃色で沈む・見えない色が出る |
| 納品形式 | ai・pdf、アウトライン化 | 開けない・文字化けする |
色数は「インクの色の数」で数えます。 濃色のボディでは、色の下に白の下地を刷ることがあり、その分も版の数に関わります。
コピーして使える依頼書テンプレート
デザイナーに送るメールや発注書に貼って使います。
【用途】グッズ販売/社員配布/イベント/その他
【アイテム】Tシャツ(品番が決まっていれば記入)
【ボディ色】例:白・黒・ネイビー(全色で見えるデザインに)
【加工方法】シルクスクリーン/刺繍/一部を刺繍
【色数の上限】インク 色まで/刺繍の糸 色まで
【位置と実寸】例:背中・幅28cm、左胸・幅8cm
【細部の条件】線の太さ・文字の大きさは加工先の条件に合わせる
【納品形式】ai(文字はアウトライン化)+確認用pdf
【納品物】色ごとのレイヤー分け/使用フォント名の一覧
【権利】使用範囲(販売・配布・追加生産)を契約で確認
【締切】データ納品日: 月 日
- 細部の条件は、加工先に確認したうえでデザイナーに伝える
- 追加生産やほかのグッズへの展開も、使用範囲に含めるかを決める
- ロゴに使用規定がある場合は、規定書も一緒に渡す
ロゴ規定の確認の仕方は、会社ロゴをTシャツに入れる前の確認で扱っています。
受け取ったデータの確認表
データが届いたら、加工先に渡す前に次の点を確かめます。
| 確認 | 見るところ |
|---|---|
| □ ファイル形式 | ai・pdfなどのベクターデータか |
| □ 文字 | アウトライン化されているか |
| □ 色数 | 上限を超えていないか |
| □ 実寸 | 指定の大きさで作られているか |
| □ 細部 | 細すぎる線・小さすぎる文字がないか |
| □ 色の指定 | 色番号などの指定があるか |
| □ 画像の埋め込み | 写真などが入る場合は解像度が足りるか |
| □ ボディ色ごとの版 | 色ごとに配色を変える場合、全色分あるか |
データの作り方そのものは入稿データの作り方にあります。刺繍を入れる場合、刺繍データは原稿から別に起こすため、その考え方は刺繍データ(パンチング)とはを参照してください。
デザインの権利を確認する
外部に頼んだデザインは、使える範囲を契約で決めておきます。
| 確認すること | 理由 |
|---|---|
| 販売に使ってよいか | 配布だけの契約もある |
| 追加生産・他のグッズへの展開 | 使用範囲の外になる場合がある |
| データの原本を受け取れるか | 依頼先を変えるときに必要 |
| クレジット表記の要否 | タグや販売ページに書くか |
権利の扱いは契約によって変わります。判断が難しい場合は、契約書を確認するか専門家に相談してください。
仕様シートと一緒に渡す
デザイナーへの依頼書と、制作の依頼先に渡す仕様は、同じ内容をそろえておきます。品番・色・サイズ・加工の位置をまとめるなら、発注仕様シートを埋めて、デザイナーと共有すると条件がずれません。
- ボディ色を変えたら、デザイナーにも配色の確認を頼む
- 位置や実寸を変えたら、データの作り直しが要るかを確かめる
- 最終のデータと仕様シートの日付をそろえて保存する
まとめ
- 依頼書には加工方法・色数の上限・実寸・ボディ色・納品形式の5つを書く
- 色数はインクの色の数で数え、濃色の下地も版に関わる
- 受け取ったデータは、アウトライン化・実寸・細部を確認してから渡す
- 販売や追加生産に使える範囲を、デザインの契約で決めておく
デザイナーから受け取ったデータを、そのまま相談フォームから送ってください(aiデータは返信メールへの添付で受け取ります)。加工に使えるかを確認して返します。デザインを依頼する前の段階でも相談できます。返信は原則3営業日以内です。