刺繍の裏側と着心地|チクチク・硬さを発注前に確かめる方法
刺繍の着心地は、裏側に残る芯(刺繍の土台として裏に当てる布)と糸の量で決まります。チクチクや硬さは、縫った見本の裏を触って確かめるのが確実です。
データのイメージ画像では、裏の手触りまでは分かりません。発注前に見本で確かめる段取りを入れておけば、届いてから「着ると痛い」と気づく事態を避けられます。
この記事は、スタッフTやグッズの刺繍Tを作る方向けに、裏側の仕組み、確認表、用途別の判断の順で整理します。
刺繍の裏側はどうなっているか
刺繍は表から糸を縫い込むため、裏にも糸などが残ります。一般的に残るものは次の3つです。
| 裏に残るもの | 中身 | 着心地への影響 |
|---|---|---|
| 芯地(接着芯・不織布など) | 縫うときに生地を支える布。刺繍の下に残る | 刺繍の面が硬く感じる |
| 下糸・渡り糸 | 裏側に出る糸 | 肌にこすれる |
| 糸の結び目・切り端 | 色替えや移動のときに出る | チクチクの原因になりやすい |
どの芯をどう処理するかは、品番とデザインで変わります。芯地や裏当ての種類は、TSUKUWEARでは要相談として、品番とデザインを見て加工先と確認します。
チクチク・かゆいと感じる理由
裏が肌に当たって気になるのは、主に次の場面です。
- 芯の縁が、刺繍の形より外にはみ出している
- 糸の切り端が短く立っている
- 塗りつぶしの面が大きく、針数(縫う目の数)が多くて硬い
- 汗をかく季節に、肌と直接こすれる位置にある
感じ方には個人差があります。だからこそ、実際に着る人が見本を着てみるのが一番の確認になります。
裏面の確認表
見本が届いたら、表だけでなく裏を次の表で確かめます。何を不良とするかは、注文前とサンプル承認の時点で合意します。
| 確認項目 | 見るところ | 記録方法 |
|---|---|---|
| 芯の残り方 | 刺繍の外にどれだけ広がっているか | 裏の写真 |
| 糸の結び目・切り端 | 指でなでて引っかかるか | 気になる場所のメモ |
| 硬さ | 刺繍の部分を軽く曲げたときの硬さ | 着た人の感想 |
| 面積 | 刺繍の大きさに対する裏の芯の広さ | 定規を当てた写真 |
| 位置 | 脇・首など、こすれやすい場所か | 着用時の写真 |
| 洗った後 | 芯の縁の浮き、硬さの変化 | 洗う前後の写真 |
サンプル全体の確認の進め方は、サンプル確認のチェックポイントにまとめています。
用途別の判断(T・ポロ・パーカー)
同じ刺繍でも、どの服に入れ、どう着るかで気になり方が変わります。
| 用途 | 裏が肌に当たる度合い | 検討すること |
|---|---|---|
| Tシャツを1枚で着る | 直接当たる | 刺繍を小さく・軽くする。裏当ての可否を相談 |
| ポロシャツ(スタッフ用) | 左胸は直接当たりやすい | 下に肌着を着るか、着方を確認 |
| パーカー・スウェット | 下に1枚重ねる着方なら当たりにくい | 胸と袖の大きさ・位置 |
掲載品番では、OE1116が綿100%・210g/㎡、SW2210が綿100%・340g/㎡です。目付(g/㎡)は生地1㎡あたりの重さで、厚さそのものではありません。裏の当たり方は、品番の数値だけで決めずに見本で確かめます。
着心地を優先するデザインの見直し
裏が気になる場合は、刺繍の量を減らすのが近道です。
- 塗りつぶしの面を減らし、輪郭や線を中心にする
- 刺繍の大きさを一回り小さくする
- 脇や首から離した位置に移す
- 大きな面はプリント(シルクスクリーン)に回し、一部だけ刺繍にする
ロゴに使用規定がある場合は、変えてよい範囲と承認者を先に確認します。表の仕上がり、特に薄手の生地で起きるしわは薄手・ドライ生地の刺繍で扱っています。
よくある質問
接着芯は洗うと取れますか?
芯の種類と洗い方で変わるため、一概には言えません。気になる場合は、見本を実際の洗い方で洗って確かめます。
裏に布を当てて、肌に触れないようにできますか?
裏当ての可否と方法は、品番とデザインで変わるため要相談です。品番と刺繍の大きさを伺って確認します。
相談時に送っていただくもの
次の表を埋めて送っていただければ、裏の仕上がりを見本で確認する段取りを組みます。未定の項目があってもかまいません。
| 送るもの | 記入例 | 未定のとき |
|---|---|---|
| 品番 | OE1116 | 候補を複数でも可 |
| 刺繍の位置と大きさ | 左胸・横幅を実寸で | ロゴのデータだけでも可 |
| 着方 | 夏のスタッフTで1枚で着る | 用途だけでも可 |
| 気になる点 | 裏のチクチク | 空欄でも可 |
刺繍の基本はTシャツ刺繍加工の基礎、刺繍とプリントの組み方は刺繍×シルクスクリーンのページで確認できます。
まとめ
- 刺繍の裏には芯地・下糸・結び目が残り、これが着心地を左右する
- チクチクや硬さは、データの画像では分からない。縫った見本の裏を触って確かめる
- 裏の確認表で、芯の残り方・切り端・硬さ・位置を記録する
- 芯地や裏当ての種類は要相談。品番とデザインを見て確認する
品番と刺繍の大きさを無料相談からお送りください。原則3営業日以内に、見本での確かめ方を添えて返信します。