イベント物販Tシャツの数量予測と売れ残り対策|初回配分と追加の考え方
物販のTシャツは、作りすぎれば在庫になり、少なすぎれば機会を逃します。「何枚作ればいいか」は、イベントグッズでいちばん答えにくい問いです。
先に結論を言うと、正解の枚数を当てにいくのではなく、外しても致命傷にならない配分を組むのが現実的です。初回を絞り、追加できる設計にしておきます。
この記事では、動員数からの見積もり方、サイズ別の売れ方、追加生産の考え方を順に説明します。売れ残ったときの対策も最後にまとめます。
動員数から枚数を見積もる
出発点は、来場者数です。そこに「Tシャツを買う人の割合」をかけて、ざっくりの枚数を出します。
この割合は、ジャンルやファン層で大きく変わります。過去の物販実績があるなら、それが最も信頼できる数字です。
| 手がかり | 使い方 |
|---|---|
| 過去の物販実績 | 同規模イベントの購入率をそのまま使う |
| 事前予約・通販の反応 | 予約数を最低ラインとして扱う |
| SNSでの反応 | 傾向の参考にとどめ、枚数の根拠にはしない |
初めての物販で実績が無い場合は、控えめな枚数から始め、通販で追加販売する前提を置きます。
複数の柄を出す場合は、合計枚数を柄の人気度で分けます。人気の読めない柄は、少なめに置くのが安全です。
サイズ別の売れ方
物販で最も起こりやすい失敗は、「合計枚数は合っていたのに、サイズが偏った」ケースです。Mだけ早々に売り切れ、XLが残る、という形です。
配分の基本は、中心サイズを厚く、両端を薄くです。
| ファン層 | 中心サイズ | 両端の扱い |
|---|---|---|
| 女性が多い | S・M | XLは少量、XSの要望に注意 |
| 男性が多い | M・L | XL・XXLを一定数確保 |
| 幅広い | M・L | S・XLを同程度に |
キッズの要望が見込まれるイベントでは、キッズサイズを持つ品番を選ぶ必要があります。大人と同じ品番でそろえられるかは、ボディ選びの段階で確認します。
ライブTシャツは、ゆったり着るために大きめを選ぶ人もいます。ファン層の傾向を、過去の売れ方やSNSの声から読み取ります。
サイズ配分の型はサイズ展開と枚数配分の決め方で詳しく説明しています。
初回を絞って追加する設計
数量の不安を減らす最も確実な方法は、初回を絞り、売れ行きを見て追加する設計です。
ただし、追加生産にも制作期間がかかります。仕様確定後およそ6〜8週間が目安で、数量・工程数・時期で前後します。
- ツアーや複数日程: 初日の売れ方を見て、後半日程に向けて追加する
- 単発イベント: 会場分は控えめにし、通販で追加受注する
- 追加生産の際の版の扱いは、お見積もり時に案内します
- 追加時にボディの色が欠けることがあるため、色数の多い品番を選んでおく
追加生産の詳しい考え方は追加生産と在庫の考え方を参考にしてください。
数量と費用の関係
数量を絞ると、1枚あたりの費用は上がりやすくなります。版代などの初期費用を、少ない枚数で割ることになるからです。
一方で、多く作れば1枚あたりは下がりますが、売れ残りのリスクを抱えます。費用の安さと在庫リスクは表裏です。
- 上代(販売価格)を先に決める
- 現実的な販売枚数の下限を出す
- その枚数でも採算が合う構成(ボディ・色数・工程)にする
- 追加分の費用は、初回とは別にお見積もりする前提で計画する
販売価格からの逆算はグッズ・ブランドTシャツの販売価格の決め方で解説しています。
売れ残りを減らす工夫
売れ残りは、企画の段階で減らせます。ポイントは、イベント限定の要素を減らすことです。
- 日付や会場名を大きく入れない(入れるなら小さく、別柄にする)
- 普段着られるデザインにして、通販でも売れる形にする
- 柄を絞り、1柄あたりの枚数を確保する
- 色は在庫が安定している定番色を中心にする
日付入りのTシャツはイベントの記念になりますが、終了後は売りにくくなります。記念要素は、枚数の少ない別柄に分けると安全です。
それでも残った場合に備えて、通販での継続販売、次回イベントでの再販、セット販売などの出口を用意します。出口が決まっていれば、初回の数量を判断しやすくなります。
まとめ
- 枚数は動員数×購入率で見積もり、過去実績を最優先する
- サイズは中心を厚く、両端を薄く。偏りが最大の失敗要因
- 初回を絞り、追加できる設計にする。追加も6〜8週間が目安
- 費用の安さと在庫リスクは表裏。上代から逆算して下限枚数を決める
- 日付・会場名は別柄に分け、普段着られるデザインで売れ残りを減らす
数量の相談は、イベントの規模と日程が分かる段階で無料相談からどうぞ。300枚以上の量産の進め方は量産のサービスページにもまとめています。