Tシャツのネップとは?風合いか不良かを決める手順
ネップは、糸の途中にできる小さな節やかたまりです。 生地の表面に、ぽつぽつとした粒や点として見えます。
ネップには、風合いとしてわざと出すものと、意図せず出るものがあります。そのため「ネップがある=不良」とも「ネップ=特徴」とも、一律には決まりません。
決め手は、承認した見本・商品説明・届いた現物の3つを照らし合わせることです。Tシャツを売る担当者が、買った人に説明するときの手順をまとめます。
ネップは不良なのか?
同じネップでも、注文前に何を合意したかで扱いが変わります。 生地の特徴として説明している例が、TSUKUWEARのカタログにもあります。
帆前掛けのPMK-214とHMK-213には、供給元の説明に次の記載があります。
糸をつなぎ合わせるときにできる結び目のかたまりです。生地不良ではなく帆前掛け生地の特徴としてご理解頂いております。
一方で、カタログのTシャツの品番には、ネップについての記載はありません。Tシャツでネップが出たときは、その品番の説明に書いてあるかを、まず確かめます。
| 状況 | 扱いの考え方 |
|---|---|
| 品番の説明にネップの記載がある | 特徴として説明できる |
| 承認した見本にも同じネップがある | 見本どおりとして説明できる |
| どちらにもなく、現物だけにある | 発注先に写真を送って相談する |
ネップヤーンとは?
ネップをわざと入れた糸を、ネップヤーンといいます。消費者庁の繊維製品の表示の決まりでは、次のように「変わり糸」の例として挙げています。
ネップヤーン、スラブヤーン等の変わり糸
変わり糸は、太さや見た目をわざと変えた糸のことです。
同じ決まりには、ネップの部分とそれ以外で、繊維の組成が違う糸についての項目もあります。
- ネップの部分だけ素材が違う糸を使った生地:表示の作り方を発注先に確かめる
- 販売するなら:用途を伝えて、表示が要るかと内容を確認する
表示の確かめ方は、洗濯表示・品質表示の基礎にまとめています。
3つを照らし合わせる手順
「白い点がある」と連絡が来たら、次の3つを並べて比べます。
| 比べるもの | 見ること | 残し方 |
|---|---|---|
| 承認した見本 | ネップの数・大きさ・色 | 同じ向きで写真を撮る |
| 商品説明 | ネップや風合いの記載 | 該当の文を書き写す |
| 届いた現物 | 見本と同じ程度か | 見本と並べて撮る |
見本と現物を並べるときは、同じ明るさ・同じ距離で撮ります。照明が違うと、粒の目立ち方が変わります。
見本の承認の仕方は、サンプル確認のチェックポイントが参考になります。
注文前に何を決めておく?
ネップを受け入れる範囲は、注文前とサンプル承認の時点で決めます。 届いてから決めると、買った人への説明が後手になります。
- 品番の説明に、ネップや風合いの記載があるかを確かめる
- 見本を見て、ネップの程度を写真で残す
- 見本と同じ程度なら問題としない、などの境目を発注先と決める
- 販売ページに、ネップが特徴であることを書くかを決める
何を不良とするかの決め方の全体は、検品基準の作り方にあります。
販売ページにはどう書く?
ネップが特徴の生地なら、買う前に分かるように書いておきます。書く場所と内容の例です。
- 商品説明:糸の節による粒が見える生地であること
- 写真:ネップが分かる近さで1枚
- 注意書き:粒の数や位置は1枚ごとに違うこと
書き方の全体は、グッズ販売ページのサイズ表と商品説明の書き方を参考にしてください。
帆前掛けとTシャツを一緒に作るなら、帆前掛けの名入れも合わせて読むと、そろえ方が分かります。
例:物販で250枚売った後の連絡
例として、仮にブランドのTシャツを250枚売った後、「表に白い点がある」という連絡が2件来たとします。
- 2人に、点のある場所の近い写真と、全体の写真をお願いする
- 承認した見本を出し、同じ明るさで並べて撮る
- 商品説明に、ネップや粒の記載があったかを確かめる
- 見本と同じ程度か、見本にない粒かを分けて、発注先に送る
見本にない粒なら、ネップ以外の汚れや糸くずの可能性もあります。判断は、発注先が現物を見てからにします。
次にやること
- 承認した見本を1枚、比べる見本として保管する
- 見本のネップを、同じ明るさ・同じ距離で写真に残す
- 販売ページに、粒が見える生地かどうかを書くかを決める