美術館・展覧会のグッズTシャツとトート|会期から数量と許諾を決める
展覧会のグッズTシャツとトートは、開幕日の前に全数を納品し、会期中の追加は原則として間に合わない前提で数量を決めます。TSUKUWEARの場合、制作は仕様確定後およそ6〜8週間が目安で、追加にも同じ期間がかかるためです。
決める順番は、作品画像の許諾の確認、数量、日程です。許諾が取れない図柄で数量を詰めても、作り直しになります。
観光地の売店で長く売るお土産Tは観光地のお土産Tシャツ、作家本人の原画から作る場合はイラストレーター・漫画家のアパレルグッズで扱っています。ここでは、会期が決まった展覧会に絞ります。
作品画像を使うときの確認表
展覧会のグッズは、作品の画像を使うことが多くなります。プリント・刺繍できるデザインは、権利をお持ちのもの、または権利者から許諾を得ているものに限ります。
| 確認すること | 誰に確認するか | 記録しておく内容 |
|---|---|---|
| 作品の権利者 | 所蔵館・作家・遺族・権利の管理団体など | 権利者の名前と窓口 |
| 使ってよい範囲 | 権利者 | 品目(T・トート)・販売か配布か・会期と販売場所 |
| 画像データの出どころ | 所蔵館・撮影者 | 写真の撮影者の権利も確認するか |
| トリミング・色の変更 | 権利者 | 切り抜き・色数を減らしてよいか |
| 監修 | 権利者・学芸員 | 監修者と、確認にかかる日数 |
| 表記 | 権利者 | 作品名・作家名・クレジットの入れ方 |
絵画をシルクスクリーンで刷るときは、色数を減らした図案に描き起こすことがあります。どこまで変えてよいかは、権利者の承認が先です。
権利の判断そのものは、権利者と専門家に確認してください。監修の進め方と記録はキャラクターグッズのTシャツの工程表が参考になります。
会期×来場見込み×購入率の数量式
数量は、来場者の見込みから出します。購入率は前回の展覧会や、館の物販の実績から置きます。
総数 = 想定来場者数 × 購入率 × 1人あたりの購入点数 + 予備
| 入れる数字 | どこから取るか | 記入欄 |
|---|---|---|
| 想定来場者数 | 主催者の目標・過去の同規模展 | |
| 購入率 | 前回展・館の物販実績 | |
| 1人あたりの購入点数 | 物販の実績 | |
| 品目の比率 | T・トートの売れ方の実績 | |
| 予備 | 汚れ・サイズ交換・会期末の残り方 |
総数が出たら、品目の比率でTシャツとトートに分けます。Tシャツは、さらに色とサイズに配分します。
サイズと色の配分
トートは、品番によってはサイズの展開がありません。Tシャツは、来場者の年齢層でサイズの幅を決めます。
- 家族連れが多い展覧会は、キッズサイズを入れるか検討する
- 色を増やすほど、色ごとの残り方の読みが難しくなる
- 配分はサイズ別の数量集計表で、柄×色×サイズの合計をそろえる
掲載品番の候補
展覧会のグッズに使いやすい掲載品番の例です(カタログ上の値。在庫は時期で変わるため発注前に照合します)。
| 品目 | 品番と事実 | 向く使い方 |
|---|---|---|
| トート | TR-1046・TR-1047・TR-1048:オーガニックコットン100%のS・M・L、ナチュラル1色 | 図録やポストカードを入れる |
| トート | CBT-030:綿100%・5色 | 色でシリーズを分ける |
| Tシャツ | OGB-910:オーガニックコットン100%・180g/㎡・10色 | トートと素材をそろえる |
| Tシャツ | OE1116:綿100%・210g/㎡・42色 | 作品の色に合うボディ色を探す |
OGB-910のキッズは110/130/150cmで、ライトパープル・ダスティピンク・アシッドブルー・シャロウグリーンの4色はキッズがありません。オーガニックの表示をどう扱うかは、販売前に確認が必要です。
トートの加工はシルクスクリーンが中心で、刺繍は品番と生地によって可否が変わるため要相談です。トートの大きさの選び方は展示会で配るトートバッグにまとめています。
会期から逆算した工程表
開幕日から後ろ向きに日付を置きます。許諾と監修の期間は、制作期間とは別に見込みます。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 開幕日 | 販売開始 |
| 開幕の1〜2週間前 | 納品・検品・売場への搬入 |
| 納品の6〜8週間前 | 仕様確定(TSUKUWEARの目安) |
| 仕様確定の前 | サンプル確認(行う場合) |
| その前 | 権利者の監修・承認 |
| 最初 | 許諾の確認、図案の作成 |
会期中に売り切れても、追加の納品は会期末に間に合わないことがあります。巡回展で会場が続く場合は、巡回先の分も初回にまとめるか、会場ごとに分けて作るかを最初に決めます。
日付を入れて逆算するなら納品日からの逆算スケジュールが使えます。
相談のときに送るもの
会期・想定来場者数・作品画像の扱いを送っていただければ、数量と日程の案を組みます。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 会期と会場 | 開幕日と閉幕日、巡回の有無 |
| 想定来場者数 | 主催者の目標値 |
| 作品画像の扱い | 権利者に確認中・許諾済み など |
| 品目 | Tシャツ2色とトート1種 |
許諾の確認中でも相談できます。返信は原則3営業日以内です。
まとめ
- 会期中の追加は原則として間に合わない前提で、開幕前に全数をそろえる
- 作品画像は、権利者・使用範囲・監修者・表記を表で確認する
- 数量は、来場見込み×購入率×購入点数+予備で出す
- トートはTR-1046〜1048とCBT-030、TシャツはOGB-910やOE1116が候補
- 許諾と監修の期間を、制作期間とは別に工程表へ置く