Tシャツの商標登録|ブランド名を刷る前の順番
Tシャツの商標登録は、ブランド名を刷る前に進めます。順番は、名前の候補を決める→同じか似た名前がないか調べる→出願するか決める→刷る、です。
衣類の名前を守るなら、商標の区分は「第二十五類 被服及び履物」が中心です。同じ名前なら、先に出願した人が優先されます。
新しいTシャツブランドを始める人や、グッズのブランド名を決める担当者に向けて書きます。
なぜ刷る前に調べる?
刷ったあとに同じ名前の登録が見つかると、作ったTシャツを売れるかの判断から始めることになります。商標法には、次の決まりがあります。
商標権は、設定の登録により発生する。(商標法18条1項)
同一又は類似の商品又は役務について使用をする同一又は類似の商標について異なつた日に二以上の商標登録出願があつたときは、最先の商標登録出願人のみがその商標について商標登録を受けることができる。(商標法8条1項)
つまり、権利は登録して初めて生まれます。似た名前で同じような商品なら、先に出願した人だけが登録を受けられます。
- 使い始めた順ではなく、出願の順
- 名前が同じかだけでなく、似ているかも見られる
- 商品が同じかだけでなく、似ているかも見られる
衣類はどの区分?
出願では、名前を使う商品と、その区分を書きます(商標法5条1項)。区分は商標法施行令の別表で決まっています。
| 守りたいもの | 区分の名前 |
|---|---|
| Tシャツなどの衣類 | 第二十五類「被服及び履物」 |
| 小売・卸売の業務など | 第三十五類(広告や事業の管理も同じ類) |
Tシャツ以外にバッグや雑貨も同じ名前で出すなら、その商品の区分も確かめます。どの区分まで入れるかは、売る予定の商品の一覧から決めます。
登録のときに特許庁へ払う登録料は、区分の数をかけて決まります(商標法40条1項)。区分を増やすほど料金も増えます。最新の額は、特許庁の料金の案内で確かめてください。
似た名前はどう調べる?
調べるのは、商標の登録や出願の情報を検索できる「J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)」です。工業所有権情報・研修館(INPIT)が運営しています。
- 候補の名前を、カタカナ・英字・読み方の違いも含めて書き出す
- 第二十五類で、同じか似た名前が登録・出願されていないかを見る
- ロゴを使うなら、文字だけでなく形も似ていないかを見る
- 見つけたものを、画面ごと記録に残す
同じ名前が見つかったら、その候補はやめて次の候補に進みます。似ているかどうか迷うものが見つかったら、そこで弁理士などの専門家に確かめます。似ているかの判断は、自分たちで決めないでください。
出願から刷るまでの順番
名前を決めてからTシャツが届くまでを、1本の流れにします。
| 段階 | やること | 次へ進む条件 |
|---|---|---|
| 候補を出す | 名前を3つほど用意する | 読み方まで決まった |
| 調べる | J-PlatPatで検索する | 同じ・似た名前がない |
| 出願を決める | 区分と出願する人を決める | 出願するかが決まった |
| デザイン | ロゴ・タグの文字を作る | 名前が確定した |
| 発注 | ボディ・加工・数量を決める | デザインが確定した |
出願するのが会社か個人かも、ここで決めます。願書には、出願する人の氏名か名称と住所を書くからです(商標法5条1項)。
登録を待たずに販売を始めるかは、調べた結果を見て決めます。迷うときは専門家に確かめます。
登録したあとは?
登録したら、期限を管理します。
商標権の存続期間は、設定の登録の日から十年をもつて終了する。(商標法19条1項)
存続期間は、更新の申請で延ばせます(同条2項)。登録した日を、ブランドの予定表に書いておきます。
- 登録した日と、10年後の日付
- 登録した区分
- ロゴの形を変えたときに、登録した形と違っていないか
例:ブランド名の候補が3つあるとき
例として、仮に新しいTシャツブランドの名前の候補が3つあるとします。
- 3つとも第二十五類でJ-PlatPatを検索する
- 1つ目は同じ読み方の登録が見つかったので外す
- 2つ目に似た名前が見つかり迷ったので、専門家に確かめる
- 3つ目は見つからなかったので、出願するかを決め、ロゴとタグを作る
名前が決まってから、首元のタグや織りネームの文字を作ります。タグの考え方はネームタグ・織ネームの基礎にあります。
刷るときに確かめること
TSUKUWEARでプリントや刺繍ができるのは、お客さまが権利を持つデザイン、または権利者の許諾を得ているデザインです。既存のブランドのロゴやキャラクターを無断で使う注文は受け付けていません。
- 自分のブランド名:調べてから、名前を確定して入稿する
- 他社やキャラクターのロゴ:許諾を確かめる(許諾を受けたキャラクターTシャツの作り方)
- 立ち上げ全体の費用:ブランド立ち上げの初期費用で項目を洗い出す
TSUKUWEARのご相談は100枚以上が中心です。仕様が決まってから納品まで、およそ6〜8週間が目安で、数量・工程数・時期で前後します。名前の調べと出願の判断は、この期間の前に済ませます。
ブランドを始める流れは、ブランド立ち上げのページにまとめています。
次にやること
- ブランド名の候補を3つ、読み方まで書き出す
- J-PlatPatで、第二十五類に同じか似た名前がないかを調べる
- 迷う結果が出たら、ロゴを作る前に専門家に確かめる