歌い手・ボカロPのグッズT|絵師のイラストを使うときの許諾と監修の順番
依頼したイラストをグッズTに使う前に、利用・調整の許諾範囲と承認者を確認します。本人・運営と絵師の双方が確認する場合は、デザイン案・入稿データ・必要に応じたサンプルごとに承認を記録します。
最初に確かめるのは、そのイラストをグッズに使ってよいかです。使ってよい範囲は、イラストを依頼したときの取り決めによって変わります。
権利の帰属や契約の解釈は、この記事では断定しません。取り決めが曖昧なときは、絵師と話し合い、必要に応じて専門家に確認してください。
関わる人と、それぞれが見るもの
依頼したイラストのグッズTには、本人・運営と絵師が関わります。楽曲やキャラクターを使う場合は、さらに権利者が加わります。
| 関わる人 | 主に見るもの | 確認の要点 |
|---|---|---|
| 本人(歌い手・ボカロP)・運営 | ファンに出したい内容か、販売方法 | 最終的に出すかどうかの判断 |
| 絵師 | イラストの使い方、色や形の変更 | グッズへの使用と調整の範囲 |
| 楽曲・キャラクターの権利者 | 曲名・歌詞・キャラクターの使い方 | ガイドラインや許諾の要否 |
楽曲名や歌詞、既存のキャラクターをデザインに入れる場合は、権利者のガイドラインを確認し、必要なら許諾を取ってから進めます。許諾の範囲は、デザイン案を作る前に確かめておきます。
絵師に確認すること
依頼時の取り決めに書かれていない項目は、グッズを作る前に確認します。
| 確認項目 | 聞き方の例 |
|---|---|
| グッズへの使用 | このイラストをTシャツに使ってよいか |
| 販売 | 無料配布だけでなく、販売してよいか |
| 調整 | 色数を減らす、刺繍用に線を太くするなどの調整をしてよいか |
| クレジット | 絵師名をタグ・販売ページ・本体のどこに入れるか |
| 展開 | パーカーなど別アイテムや、追加生産にも使ってよいか |
| データ | レイヤー分けしたデータや、高解像度の原寸データをもらえるか |
回答はメールなど文面で残します。口頭やDMの流れの中だけで済ませると、後から確かめにくくなります。
承認の記録表
取り決めで承認が必要な欄を埋めてから、次の段階へ進みます。段階ごとに確認する内容は次のとおりです。
- デザイン案:本人・運営は配置・大きさ・ボディ色、絵師はイラストの切り取り方と配色
- 入稿データ:本人・運営は文字の表記と実寸、絵師は減色・線の調整の箇所
- サンプル(作る場合):本人・運営は着たときの見え方、絵師は発色と線の再現
- 量産の数量:本人・運営が柄×色×サイズの最終数を確認する
記録表には、確認した内容ではなく、承認の事実を残します。
| 段階・資料の版番号 | 本人・運営の承認記録 | 絵師の承認記録 |
|---|---|---|
| デザイン案 v__ | 承認日__/方法__/保留事項__ | 承認日__/方法__/確認不要の根拠__ |
| 入稿データ v__ | 承認日__/方法__/保留事項__ | 承認日__/方法__/確認不要の根拠__ |
| サンプル v__(作る場合) | 承認日__/方法__/保留事項__ | 承認日__/方法__/確認不要の根拠__ |
| 量産の数量 v__ | 承認日__/方法__/保留事項__ | 確認不要の根拠__(取り決めの該当箇所) |
承認記録とイラストのデータは、無料相談からお送りください。本人・絵師・権利者との承認のやり取りは、お客さま側でお願いします。
監修全体の進め方はグッズの監修と承認の進め方にあります。
イラストをTシャツに落とすときの調整
イラストは画面で描かれた色と線のまま、Tシャツに刷れるとは限りません。調整が要る箇所は、絵師の承認を取る対象になります。
- シルクスクリーンは、色ごとに版を作る。色数を絞る調整が入ることがある
- グラデーションや細かい陰影は、表し方を選ぶ(網点にする・色を分ける・省く)
- 濃い色のボディでは、下地の版が増える場合がある
- 刺繍では、目・髪・細い線を再現できるか確認し、調整が必要な場合は取り決めた承認者に確認する
刺繍に置き換えるときの考え方はキャラクター・イラストを刺繍にするで詳しく扱っています。
ライブ物販と通販の数量表
ライブ会場と通販の両方で売る場合は、販売経路ごとに数量の根拠を分けます。
| 販売の場 | 数量の根拠 | 決めること |
|---|---|---|
| ライブ会場 | 動員見込み、前回の会場の販売数 | 会場分の在庫と予備 |
| 通販(受注販売) | 受付期間に集まった注文 | 受付期間とお届け目安 |
| 通販(在庫販売) | 前回の通販の販売数 | 初回の数量と、発送する人 |
受注販売と在庫販売は、締切と在庫の持ち方が違います。会場分は、追加生産が次の公演に間に合わない日程なら初回で確保します。
承認の日数を日程に入れる
承認者ごとの回答期限と修正期間を確認し、製作期間とは別に日程へ入れます。
- 絵師への確認と回答(グッズ使用・調整の範囲)
- デザイン案の承認(取り決めた承認者)
- 入稿データの承認(取り決めた承認者)
- 仕様確定
- 製作(TSUKUWEARの場合、仕様確定後およそ6〜8週間が目安)
製作期間は数量・工程数・時期で前後し、確定した納期は見積書と注文確認書で案内します。承認の往復の回数が読めないときは、予備の日数を厚めに置きます。
まとめ
- 利用・調整の許諾範囲と承認者を確認し、双方が確認する取り決めなら段階ごとに承認を記録する
- グッズへの使用・販売・調整・クレジット・展開は、作る前に絵師に確認して文面で残す
- 楽曲名・歌詞・キャラクターを入れる場合は、権利者のガイドラインと許諾を確認する
- ライブ会場と通販で数量の根拠を分け、承認の日数は製作期間と別に見込む
配信者・クリエイターのグッズ全体はYouTuberグッズ制作のページにあります。イラストのデータと販売の予定が分かれば、プリント・刺繍で調整が要りそうな箇所を確認してお返しします。